今こそFKT(Fastest Known Time:ファステスト・ノウン・タイム)が日本でも流行るタイミングなのではないだろうか?
というか、僕の中で勝手に流行っている。いわゆるマイブームというやつだ。
■FKT(Fastest Known Time:ファステスト・ノウン・タイム)とはなにか?
あまりトレイルランニングカルチャーに詳しくない僕が、この言葉「FKT(Fastest Known Time:ファステスト・ノウン・タイム)」を初めて知ったのは、2017年に発行された「RUN+TRAIL(2017年9月号)」に掲載されていた瑠偉くんのチャレンジを見てからのこと。瑠偉くんの走りが付録DVDで見ることができるということで購入したのを覚えている(撮影の地が僕の地元近くの奥武蔵ということもあり)。
この動画の中で、FKTという言葉を瑠偉くんはこんな言葉で紹介しています。
アメリカのトレイルランニングカルチャーで広がっている、トレイルランニングの遊びです。(中略)自分でコースを設定したり、他の人が決めたコースにタイムアタックするという遊びです。
■なぜ今FKTなのか?
なかなかおもしろい遊びだな、とも思いつつ、そこまで一人でガチにやるのは難しいな、という感覚もあり、個人的には取り組まなかったし、周辺でも「めちゃくちゃ流行ってる!」って感覚はなかった。一部のめちゃくちゃ速いトップ選手が企画的にやっているイメージ。
ではなぜ「今」なのか?
理由は2つ。1つはデバイスというかアプリケーションの進化。FKTを普及させるべく、MtSNがこんなサイトを作ったりしてたんだけど、見た感じあまり使われているイメージは伝わってこない(使われてたらごめんなさい)。
しかし、一昨年くらいから一気にStravaが普及して、セグメント(区間)記録はまさにFKTだ。
何より素敵なのは、自分が使っているGPSウォッチをStravaと連携させておけば、勝手に区間記録をログして順位やPrivate Bestかどうかを教えてくれるのが素晴らしい。FKTがしやすくなった、FKTに取り組みやすい環境が整ったことは「今」である大きな要因。
2つ目は新型コロナウイルスに起因する、レースの自粛ラッシュ。ビッグレースでいうと、東京マラソンから端を発し、トレイル文脈ではUTMFすら危ない雰囲気が漂ってきている(主催の皆様は開催に向けて尽力してくれていると思っているので、本当に感謝しかないが、なかなか厳しい状況ではないかと察している)。
オープンエアで行うトレイルランニングはそこまで感染リスクが高いとは思わないけども、それなりに人を一同に会してしまう以上、リスク回避策を取るのはやむを得ないと持っている。が、そんな自粛ムードにモチベーションまで持っていかれてしまうのももったいない(勝負レースのために費やした時間や金が)。
ということで、一人でもできる「トレイルランニングの遊び」であるFKTはタイミング的にも圧倒的に良い。
■追記
僕がエントリーしていた大会で「第22回青梅高水国際トレイルラン」が熟考の末、FKTに近い形での大会開催を決定。色々と検討を重ねて頂いた主催者の皆さんには頭が下がるし、これはこれでチャレンジしがいがあるな、と。
あ、そういえば石川弘樹さんの東海自然歩道(約1070km)もFKTだ。まさにこんな遊びが今、面白そう。
■有名コース最速を目指すもよし、Myセグメントで自己ベスト更新を目指すもよし。
本場のFKTの遊び方を知らないのである程度適当に書くけど(知っている人、教えて下さい)、とりあえず個人的にはFKTを2つの側面から楽しんでいる。
一つは有名コースでの最速チャレンジ。具体的には「ヤビツ峠(上り)」と「ヤビツ峠(下り)」、そしてこれから挑もうと思っているのは「塔ノ岳TT」だ。
- ヤビツ峠(上り):https://www.strava.com/segments/3818460
- ヤビツ峠(下り):https://www.strava.com/segments/10283633
- 塔ノ岳TT:https://www.strava.com/segments/7362205
僕は極めて上りが弱いので、とにかくヤビツ峠の上りを55分切ることが当面の目標。一方で下りはすでにランキング上位にくい込めているので、No.1を目指す。
塔ノ岳TTは言わずと知れたFKTのメッカ。ランキング上位者には有名トレイルランナーの名前も。仮想ライバルを設定して対戦マインドで臨むもよし。僕は具体的に、某ショップのランニングコーチを務めている某氏のタイムを取り急ぎの目標としていきたい。
■注意が1つだけ。
FKTの問題点が1つあって、それはマナー。タイムを追い求めるあまり、走ったままハイカーとすれ違ったり、信号を無視したりしてはダメ。レースではなく、瑠偉くんが言う通り「遊び」なので、ぜひ余裕を持って取り組みたい。
■追記
みたいな記事を書いていたら、ちょうど瑠偉くんが中止になったレースコースを使ったFKTをしていた。こういう楽しみ方も最高だね。
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