100マイルレースにおける「眠気対策」について
先日こちらの投稿に「なるほどぉ」とリツイートしたら、
カフェイン入りのジェルも効かなくて眠くてふらふら歩いていたとき、ふと板ガムの事を思い出して。噛んだ途端に一瞬で眠気が飛んでひとりで笑っちゃったくらい。
— あやこ (@ayako00000000) May 7, 2019
すると目の前についさっきまでの自分のようなゾンビが。思わず呼びかけて板ガムあげたら「板ガムすげー!!!」って人間に戻った(笑)
瑠偉くんからこんなリプライが。
以前石川弘樹さんと話したとき、歯みがき粉を目の回りに塗るそうです。アドベンチャーレースやってたときの眠気対策法だそうです。レース中歯磨きもできるし一石二鳥だそうです。
— Ruy Ueda (@trairuy) May 7, 2019
僕が思うに、100マイルレースに限らず「オーバーナイト」なレースにおいて、最も強く、最もしつこく、避けては通れない難敵が「眠気・睡魔」だと思います。これが襲ってくると、もうどうにもならない。足元はふらつき、頭がボーッとし、全く走ることができなくなる。
はじめて挑んだ100マイルレース、信越五岳ではこの「眠気」にまんまとやられてしまいました。その反省を活かして、UTMFではそこそこ眠気を克服し、かなりフレッシュな状態を保ったままゴールすることができました。
ウルトラトレイルにおける「睡魔」対策のポイントは、バリエーション
眠らず走っているのだから、眠くなって当たり前。当たり前のことと逆行しているんだから、いつもと違うことをしないと対策できない。
そこでポイントとなるのが「バリエーション」。睡魔は本当に強敵で、睡魔対策を一つチョイスしてその装備だけで戦っても負けてしまう可能性がある。睡眠時間を十分に取っていたとしても、変な時間に襲ってくることさえある。武器は複数もって、この強敵に挑むべき。できれば五感を刺激しまくるのが良い。日によってハマるメソッドが違ったりもするから。
以降に僕が行って効果的だったものを参考までに。プラシーボも込み込みなので、疑わず信じ込むと良いと思います笑
※100マイル2回しか走ってない(オーバーナイトレースは計4,5回)ペーペーの意見なので、ぜひ他に有効な手立てがあったら教えてください!
100マイルにおける「睡魔・眠気」対策①:カフェイン
まず王道のカフェイン。これがハマるなら、うまく活用したいところ。だいたい「眠眠打破」などで使われるカフェイン量が120mg。このあたりを目安にジェルやタブレットで摂取するようにしたい。
僕の場合は、ジェルだとメイタンの「クリアプロ」を長年愛用している。カフェイン量も200mgとジェル系では一気に摂取できる含有量。ロードバイカーの中ではメジャーだけど、トレイルランナーの間ではまだ知名度を獲得できていない気がする(ちなみに味はまずい)。
カフェインは脳内の疲労軽減効果もあるので、一気に覚醒する可能性があるが、一方で胃腸を中心にダメージを与える存在でもあるので、頼りすぎずきちんとマネジメントしたいところ。
100マイルにおける「睡魔・眠気」対策②:歯磨き
上の瑠偉くんのコメントにあるように、目の周りに塗りたくることはしなかったけど(笑)、口の中をフレッシュにすると一気に目がさめることがある。味覚への刺激。
また僕個人としては、口の中が清潔に保たれていないと気分が悪くなる(ゾーンに入っているときはそういうのも気にならないんだけど。一方で気になっているということは集中できていない状態を示すのかもしれない)。
そういう些細なネガティブを積み重ねると、一気に大ダメージとなって現れたりする。ただそれなりに時間を食うので、タイムレースにまだ勝負をかけられるならこれは行わないほうがいいかも。30時間を切れないレース展開になったときの完走プラン、というところでしょうか。
100マイルにおける「睡魔・眠気」対策③:目薬
歯磨きよりもクイックに刺激を入れられるのが「目薬」。眠気が出てくると目が霞んでくる。その霞目がさらなる眠気を誘発するので、目薬はかなり有効だと思う。
使用するのは、ちょっと刺激の強い上記商品のような目薬。レース中に指すと、「キタァ」感が味わえるので、メンタルマネジメント的にもおすすめ(笑
100マイルにおける「睡魔・眠気」対策④:深呼吸
今回のUTMFでは、深呼吸を多用しました。脳に酸素が行き届くように深呼吸を繰り返すと脳が活性化するため、眠気を解消することができる説、があるので、信じて多用。
特に明け方のトレイルは空気も住んでいて、リラックスするのにも効果的。鼻から数秒吸って、10秒くらいかけて吐く。けっこうパリッとスイッチが入る時があります。
100マイルにおける「睡魔・眠気」対策⑤:ツボ
これは本当に信じてやるだけ、ですが、「眠気」に聞くツボは実はたくさんあります。そういえば受験勉強のときに寝る間も惜しんで勉強していて、これらのツボにはおせわになりました。
一番簡単なのは、耳を強く引っ張ること。耳の裏には眠気に効くツボがたくさんあるようで、ちょっと痛いくらいのイメージで引っ張ってみてください。オフィスでもけっこう有効な刺激入れです。
100マイルにおける「睡魔・眠気」予防策①:睡眠ローディング
このあたりから事前準備、になってきますが、「睡眠は貯金は出来ないが負債にはなる」という厄介な性質があると聞きます。寝不足は残るのに、寝だめは有効でない、ということ。
ただ現代のビジネスパーソンは睡眠不足が慢性的になっており、レース10日ほど前からきちんと睡眠時間を確保することは「負債解消」に役立ちます。
また最近改めて「睡眠は百薬の長」だと思ってまして、きちんと寝て疲れを取りまくることも必要だと思います。レース前はちゃんと仕事や会食もコントロールするといろいろストレスもなくて良いのではないでしょうか。
100マイルにおける「睡魔・眠気」予防策②:寝ない練習
これはもうただの気合い論になってくるんだけど、願掛けレベルでやっています。金曜の夜に鎌倉や高尾に集合し、夜通し山の中を駆けずり回る。良いオトナが何やってんだ!と突っ込み合いながら、夜な夜な走るのはなんとも楽しい。
また、「睡魔」というものを複数回経験できるのは非常に良い体験値。上記で述べたような対策を実際に実験してみる。効果実感が持てると、レースでもそれを期待して望めるので、そういう精神的安定もとても重要だと思います。
以上、まとめてみると意外性はあまりありませんでしたが、このあたりを組み合わせてそれでも眠かったら寝ましょう。たぶんそれはごまかしの聞かないやつなので。
他にも上のつぶやきで紹介されているガムや、その他まことしやかに言われている手法も試して効果実感があったらご紹介したいと思います。
※ここまで書いたが、けっこう参考になるエントリーを発見してしまったのでご紹介。
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